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理事長方針

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第70代 理事長

菅原 宏

はじめに

 

青年会議所はゴミを拾う団体ではない。

青年会議所はゴミを捨てさせない社会を創る団体である。

 

 統一解説文にも記載されていますが、青年会議所は世襲経営者のサロンクラブではありませんし、単に社会奉仕を行う団体ではありません。不変の活動理念である明るい豊かな社会の創造に向け未来に想いを馳せ、現状起きている様々な問題を掘り起し、問題の中にある課題を解決する事でどのような未来像が描かれるのかを考え実行し続け、これからも青年会議所だからこその大胆な発想で運動を展開する運動体として、地域社会に存在価値を示していきましょう。

 

組織運営

 

​ 我々が未来に向けて一歩一歩前へ突き進む事が出来るのは、日々地道な準備を怠らず、下支えをしてくれているメンバーがいる事を決して忘れてはいけません。会議で始まり会議で終わる青年会議所にとっても、この基盤は非常に重要な役割を担っており、メンバー全員がこの事を理解しなければなりません。同じ事を繰り返し出来る環境があるからこそ出来て当たり前であり、これからは如何なる状況に於いても当たり前に出来る環境を整え、揺るぎのない組織運営に挑戦していきましょう。


人間開発

 

 青年会議所の特質にある人間開発は、まちづくりを行う過程の中で無くてはならない目標の一つです。どれだけ素晴らしい事業を行っても、中身が伴っていなければ対外からの評価は得られず、自己満足で終わってしまうと感じます。我々自身が時代を担う責任世代、そして青年会議所メンバーとしての誇りと覚悟を持ち続け、自信を持って表舞台に飛び出す準備に力を注ぎましょう。また、釧路青年会議所は創始よりメンバー間交流にも全力で取り組んでおり、これこそが運動の源と言っても過言ではありません。いつも支えて頂いている家族、会社、シニアクラブ、他LOMと心底楽しめる時間を共創しましょう。

アカデミー育成

 

 近年、全国的に問題視されているのが、入会年度の浅いメンバーの割合が増えており、多くの経験が出来ないまま卒業を迎えてしまっているという事です。この問題は会員拡大にも関わる事であり、今後も議論する必要がある事は事実ですが、重要なのは限られた時間の中で、どれだけ多くの経験と濃い時間を提供出来たかに尽きると思っています。充実した時間を過ごしてもらうために、様々な手法でアカデミーには多くの時間を提供し、経験をさせてあげられない事への罪を感じないためにも、積極的に活動、運動の参画を促し、次なるリーダーを育成していきましょう。


社会開発

 

 昔から子どもは宝と言われており、超少子化社会となった今、これまで以上に子どもたちの価値が高まってきており、我々大人が次代を担う子どもたちに夢や希望を与えて行くのも大きな使命ではないでしょうか。情報化社会が急速に進む中、子どもたちを取り巻く環境が大きく変わり、様々な情報を手軽に入手できるような利便性は向上しているかも知れませんが、その反面何か達成感を得られるような実体験をする機会が少なくなっているように感じてなりません。何かの目標に向かって楽しみながら挑戦していく中で、人は成長しやがて自信となり、逞しく生きる力に繋がるのではないかと考えます。子どもたちが自ら物事に挑戦し、やり遂げる心を育む運動を展開しましょう。


LOMの未来

 

 2011年に策定された「釧路JC運動指針2012-2021 くしろ「まち・びと」構想〜まちがひとを育て、ひとがまちを創る〜」が本年で10年目になります。集大成となる本年でしっかりと検証を果たし、継続事業も視野に入れた中で釧路青年会議所としての新しい運動の方向性を示していきたいと考えます。また、時代の変化に対応し持続可能な組織へと進化させるために、これまでの概念に囚われる事なく、メンバーがまちのため、自己成長のための活動、運動に没頭して取り組めるように、多くの挑戦を楽しみながら、来年迎える創立70周年の準備も同時に進めていきましょう。


会員拡大

 

 青年会議所は単年度制でありますが、創始よりこの会員拡大は継続運動として組織への新しい風を吹き込み続けています。しかし、近年では全国の多くの青年会議所が会員拡大運動に苦戦を強いられているのも周知の事実です。なぜ会員拡大運動をしなければならないのか。それは紛れもなく明るい豊かな社会の創造のためです。会員拡大こそJCの基本運動という言葉がある通り、大きな運動をやらずとも、自分の国と地域を良くしたいという人を増やしていく事が、正にまちづくりそのものだと確信しています。青年会議所存続のために会員拡大運動をするのではなく、国のため、まちのため、子どもたちのために、使命感を持ってメンバー総力を挙げて取り組みましょう。


おわりに

 

 人は目の前を立ち塞ぐ大きな壁があると、苦しさや大変さ辛さから目を背け、何がしたかったのか、何を伝えたかったのかが見えなくなる時があります。この青年会議所においても同じ事が起こる事があるはずです。それでも、我々は青年会議所メンバーとして常に前だけを見て、未来のために行動しなければなりません。多くの挑戦を楽しみながら、限られた時間の中で唯一無二の仲間と共に一時の苦労と最高の達成感を共有し、最も記憶に残る一年にしていきましょう。

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